素敵な学校

これからの人類のために、自分の快適な生活のために、すてきな学校を考えます。

CAFFE LUCAS

 

LUCAS編集部一同へのお礼

3月31日は、驚きと楽しさをありがとう。

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文芸コースのフェアウェル・パーティーをやると呼ばれて小さなお店へ行きました。
いつもなら学校でやるけど、今回は引っ越しで落ち着かないからかな。フェアウェルなのに3年生からの招待だったけど、まああの学年は企画好きだし……と思いながら、そのお店へ行くと……。

店のドアにかかった小さな看板。
「CAFFE  LUCAS」

ドアを開けると、厨房には前掛けに三角巾の編集長、そしてメイド服や割烹着の3年生たちが! 絣に袴の三四郎も!
「いらっしゃいませ~」「どうぞお好きなお席へ」

大皿には趣向を凝らした料理の名前の札が添えられ、できたものから盛り付けられていきます。
いまどきのアキバのメイドさんたちとは格が違う、品性と気遣いを兼ね備えた店員さんが飲み物を運んでくれます。

 

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そう。
お店まるごとレンタルしてくれるところなのです。
それを見つけて、朝10時に一人の家に集まってみんなで下ごしらえし、それを厨房で仕上げては出してくれるのです。

呼ばれたのは、1・2年生と、卒業生と、先生たち。
とてもおいしくとてもたのしく、でも、3年生は祝ってもらう側じゃないの? と誰もが思っていたあたりで、種明かし。


「今日は、フェアウェルと言って集まってもらいましたが、実は謝恩会です」


うわー、素敵すぎる。
そのときは心底楽しくて笑った! 今こうやって書いてるとじつは泣きそう^_^;

1年生の一人が、「こういうのを、『サプライズ』っていうんだね、こういうのをそういうんだね」と言っていました。うん、そうだね、そうだね、と私も言っていました。


LUCASというのは、この学年が作った雑誌のタイトルです。
2年の「雑誌制作」の授業で、「エセ科学雑誌を作りたい」ということで始まった雑誌。
3年の時には「エセ歴史雑誌」で2号をだしました。
いずれも、「エセ」風味のパロディやジョーク満載の、でも実はしっかり調べて骨のあるものに仕上がりました。


その彼らだからこその「CAFFE LUCAS」。
エセ・フェアウェル実は謝恩会、素人が借りてやっているエセ・カフェでもおいしい食事。

 

ニセモノの皮をかぶったホンモノです。

 

   *     *     *


LUCASは、ニセの科学者の名前です。
科学雑誌「NEWTON」みたいな感じでつけたいと言って思いついた名前です。
この名前が出てくるまで、何度も編集会議を重ね、いいアイディアが出なくて重苦しい空気にもなり、そして最後にあの夏休みのファミレスで、いっきにテンションがあがって、ふわっと生まれたのがこれだったよね。


この学年は、いろんなことをやってきたので、下級生たちは(もしかしたら上級生たちも)、彼らはなんでも簡単にやってのけてしまうんだと思っているふしがあります。
そうじゃないよ。
たくさんの、ダラダラ、バタバタ、イライラ、モタモタ、ムカムカ、トゲトゲ、ドンヨリ、アタフタ……そんなことを重ねてきた。
どの学年でもみんなで雑誌を創ろうとすれば必ず起きることは、この学年でもやっぱり起きていた。
すごくチームワークがいいけれども、何もしないで楽して仲良しなわけでもない。

それをいつも乗り越えながらなんとかバランスを創りだしながら、いろんなことをやってきたんだね。


私は雑誌制作の担当だったために、その過程を特等席で見せてもらって、ほんとうにありがとう。
彼らはLUCAS3もいつか作ると言っていて、とても楽しみ。
そして、今度は私は特等席にいないのだと思うと、ちょっとさびしくもあります。
でも、もちろんもちろん、嬉しい方が大きいのです。
手放すために、飛び立たせるために、3年間見守ってきたのですから\(^o^)/